2009年01月24日

おすすめハードボイルド「私が殺した少女」原 りょう (著)

まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。

私立探偵沢崎の事務所に電話をしてきた依頼人は、面会場所に目白の自宅を指定していた。
沢崎はブルーバードを走らせ、依頼人の邸宅へ向かう。
だが、そこで彼は、自分が思いもかけぬ誘拐事件に巻き込まれていることを知る…

緻密なストーリー展開と強烈なサスペンスで独自のハードボイルド世界を確立し、日本の読書界を瞠目させた直木賞・ファルコン賞受賞作。


探偵・沢崎シリーズの二作目です。
沢崎が作家の娘でバイオリン奏者として将来を嘱望された真壁清香の誘拐事件に巻き込まれます。
実にハードボイルドらしいハードボイルドだと思います。
探偵の設定、ワイズクラック、彼と「瞬間的な相互理解」ができる男の存在(沢木耕太郎曰くハードボイルド小説の構成条件の一つ)・・・・・etc。
ストーリーも巧みです。


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おすすめハードボイルド「そして夜は甦る」原 りょう (著)

ルポ・ライターの失踪、怪文書、東京都知事狙撃事件…。
西新宿に探偵事務所を構える沢崎が立ち向かう難事件の背後には巨大な陰謀が隠され、鮮やかなラストシーンに向って物語はスピーディに展開してゆく。

レイモンド・チャンドラーに心酔する、ジャズ・ピアニストの著者が2年の歳月をかけ完成させた渾身の処女長篇。
いきのいい会話と緊密なプロットで贈る、期待の本格ハードボイルド登場。


沢崎のデビュー戦は、海部と名乗る男から二十二万円の現金を預ったことから始まった。
失踪した佐伯直樹はカレンダーに渡辺探偵事務所のなと電話番号を書き残していた。
そして、その佐伯の行方を追う沢崎の前に過去のある事件が浮かび上がる。

過去の事件の真相は? 海部と名乗る男の正体は?

鮮烈な印象を残すラストシーン。マスコミが伝えた事実には肝心な部分が抜け落ちていた。

自分の足で情報を集め、整理する。
その繰り返しによって真実を突き止める沢崎の姿勢は、探偵という職業に徹する機能美を感じさせる。
その美しさに魅せられた者はきっと「私が殺した少女」「さらば長き眠り」と続くシリーズを手に取るに違いない。


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おすすめサスペンス「TOKYO BLACKOUT」福田 和代 (著)

8月24日午後4時、東都電力熊谷支社の鉄塔保守要員一名殺害。

午後7時、信濃幹線の鉄塔爆破。

午後9時、東北連系線の鉄塔にヘリが衝突、倒壊。

さらに鹿島火力発電所・新佐原間の鉄塔倒壊―

しかしこれは、真夏の東京が遭遇した悪夢の、まだ序章に過ぎなかった。

最後の希望が砕かれたとき、未曾有の大停電が首都を襲う!
目的達成のため暗躍する犯人たち、そして深刻なトラブルに必死に立ち向かう市井の人々の姿を鮮やかに描破した渾身の雄編。
大型新人が満を持して放つ超弩級のクライシス・ノヴェル。


現代のわれわれ日本人の暮らしにおいて、電気はライフラインの中でもっとも 重要でありながら、非常に緻密な計算と、人々の複合的な努力によって供給されている。
そこを狙ったテロが起きたとき、警察、電気会社、医者など社会を守る立場の男たちはどう動いたか……
未曾有の危機がリアルに描きだされます。

冒頭の電気の需要供給をめぐるトリビアが面白くて、ぐいぐい引き込まれるうち 物語が次々展開して、あっという間に読了してしまいました。

たぶん高村薫読者はとても楽しめるのではないでしょうか。
難を言えば、もう少し人間描写が濃いほうが個人的には好みでしたが、むしろ壮大なオペラのような背景を描くにはこちらのほうがよかったのかも。


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おすすめミステリー小説「ラットマン」道尾 秀介 (著)

結成14年のアマチュアロックバンドが練習中のスタジオで遭遇した不可解な事件。
浮かび上がるメンバーの過去と現在、そして未来。
亡くすということ。
失うということ。
胸に迫る鋭利なロマンティシズム。

注目の俊英・道尾秀介の、鮮烈なるマスターピース。


いきなり言ってしまいますが、この作品、私は作者のこれまでのところの最高傑作だと思います。

作者のストーリーテリングのうまさにはいつも舌を巻きます。
この作品も 例外ではありません。
それだけで一個のミニミステリを構成するような、 遊び心満載の導入部分。
それでまずがっちりとハートをわしづかみにされ、 あとは現在と過去を行きつ戻りつするミステリアスでサスペンスフルな展開にページを繰るのが止まらなくなります。

事件が起きるまでの前半部、ゆっくりじわじわと腹の下の方から不安と恐怖を掻き立てていく作者の 手腕も見事です。

やがて事件が起き、そこから物語のスピードが増し、心地よいリズムで 結末へとなだれ込んでいきます。
そして、すべての真相が明らかになった時、 私は愕然・驚嘆・呆然となりました。
こういう騙し方があったのかと。
だからラットマンなんだと。

スゴイのは、そのラットマンが二層にも三層にも仕掛けられていること。
事件の真相、物語の構図、過去と現在、登場人物と読者・・・。

他の作品にはまま見られた無理や破綻もこの作品には全くない上に 物語の面白さ、ミステリとしての仕掛けも申し分なく、 冒頭にも書いたように、これまでのところの作者の最高傑作といっていい仕上がりになっています。


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2009年01月23日

おすすめホラー「山魔の如き嗤うもの」三津田 信三 (著)

忌み山で人目を避けるように暮らしていた一家が忽然と消えた。
「しろじぞうさま、のーぼる」一人目の犠牲者が出た。
「くろじぞうさま、さーぐる」二人目の犠牲者―。

村に残る「六地蔵様」の見立て殺人なのか、ならばどうして…「あかじぞうさま、こーもる」そして…。

六地蔵様にまつわる奇妙な童唄、消失と惨劇の忌み山。

そこで刀城言耶が「見た」ものとは…。

『首無の如き祟るもの』に続く渾身の書き下ろし長編。



<2009本格ミステリ・ベスト10>
第1位に輝いた作品です。

山魔を巡る怪異に彩られた雰囲気の中、 物語は幕を開けます。
さらに、山小屋からの一家消失、見立て殺人、 密室殺人、顔のない死体など、 謎解きの要素もふんだんに盛り込まれ、 読む者を飽きさせません。

「ホラーでありながらもミステリ的な 仕掛けにもこだわりをみせた 独特のストーリーテリングで注目を集める」
という作者紹介の言葉どおり、おどろおどろしい物語展開とミステリが見事に融合した作品となっています。

昔読んだ横溝正史の世界が 21世紀にリニューアルオープンしたように感じました。

特に、後半70ページの謎解き部分は、 二転、三転しながら、 それまでのいくつもの謎や怪異が 加速度的に解き明かされていき、 清々しさを感じてしまうほどでした。

「山魔の如き嗤うもの」にあなたも取り憑かれてみてください。


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