2010年12月25日

★宮部みゆきのおすすめミステリー小説:おすすめ面白い傑作SF、ミステリー小説『蒲生邸事件』宮部 みゆき著

宮部みゆきおすすめミステリー小説。面白いおすすめ宮部みゆきの傑作ミステリー小説


予備校受験のために上京した受験生・孝史は、二月二十六日未明、ホテル火災に見舞われた。

間一髪で、時間旅行の能力を持つ男に救助されたが、そこはなんと昭和十一年。

雪降りしきる帝都・東京では、いままさに二・二六事件が起きようとしていた―。

大胆な着想で挑んだ著者会心の日本SF大賞受賞長篇。


おかしなもので、タイムトラベルなどしたこともないのに、もしそれができるとしたら、きっと歴史は変えられる、と思っていた。

いつの時代の出来事にもそれを決定づけた事件や人物というのがいる。

日本史の試験などで出てくる事柄だ。

だから、それに影響を及ぼすようなことができれば、歴史は変わるんじゃないかと。

そうすれば、たくさんの人がなくなってしまうような事件や事故を防ぐことができるんじゃないか、と思っていた。

 
しかし、ここに出て来るタイムトラベラー平田は「歴史の細部は変えられても、歴史そのものは変えられない。そんなことをしようとしても、それは所詮”まがいものの神”でしかない」と言う。

最初はそれが理解できなかった。

日本が戦争に突入しない方法、原爆が投下されない方法、または、これほど大きな犠牲をだす前に戦争をやめる方法・・・なにか手だてがあるんじゃないか、そう思いながら読み進めた。


しかし、読んでいくうちに彼の言うことがよくわかった。

私たちは後世の人間として、なにが起きるか知っているから後からあれこれ批評もできるけれど、その時代に生きている人たち全ての考えでも変えない限り、歴史を変更するというのは無理なのだ。

たとえば東條首相を暗殺したとしても、別の東條がでてくる、それだけのことなのだ。

 
歴史というのは、人間が積み上げていくものだけれど、個々の出来事に多少の変更があっても、それは歴史全体にはたいした影響のないものらしい。

読んでいて、その点は納得ができた。

戦前に戻り、自分の祖父や祖母を戦災から守ろうとすることはできるかもしれない。

だけど、戦争そのものを防ぐことはできない。

だからこそ、今この時代に生きている、ということが大事になってくる。

これからの歴史を決定づけるのは、今を生きている私たちなんだから。

 

設定がタイムトラベルした先の時代だからジャンルとしてはSFになるんだろうけれど、いやはや、そんなジャンル分けできるような小説じゃない。

いろんな要素を詰め込んだエンターテイメントです。

 
蒲生邸で働く女中・ふきと、この戦争を生き延びたら浅草で会おうと約束する。

昭和20年に蒲生低付近も大規模な空襲にあうことを知っている孝史にしてみれば、会えない確率の方が高い、切ない約束だっただろう。

まがいものの神でもいい、せめて関わりを持った人たちだけでも幸せになってほしい、という彼の気持ちが痛いほど伝わってきた。

 
推理小説の要素もありながら、最後はほろりとさせてくれる。



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★宮部みゆきのおすすめミステリー小説:おすすめ面白い傑作ミステリー小説『本所深川ふしぎ草紙』宮部 みゆき著 

おもしろい宮部みゆきおすすめミステリー小説。面白いおすすめ宮部みゆきの傑作ミステリー小説。


第13回吉川英治文学新人賞受賞作品


近江屋藤兵衛が殺された。

下手人は藤兵衛と折り合いの悪かった娘のお美津だという噂が流れたが…。

幼い頃お美津に受けた恩義を忘れず、ほのかな思いを抱き続けた職人がことの真相を探る「片葉の芦」。

お嬢さんの恋愛成就の願掛けに丑三つ参りを命ぜられた奉公人の娘おりんの出会った怪異の顛末「送り提灯」など深川七不思議を題材に下町人情の世界を描く7編。

宮部ワールド時代小説篇。



決して読み疲れることなく、むしろ心地よい感覚に酔いながら、スススと読み進めることができるし、軽快なリズムの割には、心にいつまでもジン…と余韻を残して読者の心を離さない物語が、これでもかというくらいに、この作品には詰まっている。

人の思いというのは複雑で、決して綺麗なものばかりではなく、時として醜くもあるというのに、この作品で描かれるそういった思いは、風が吹くかのように、ごく自然に心の中を通り過ぎて行き、なんとも後味が良い。

もちろん宮部さんの小技も随所に散りばめられおり、十分楽しんで読むこともできる。



深川の七不思議を題材として、まったく違う物語を展開している。

最初から七不思議すべての構想があった上で書かれたのではないだろうか。

そうでなくてはこうも首尾よくそれぞれの不思議がはまることはないと思う。

はまり方もそれぞれに違う。見事なものだと思う。

会話があまりに現代の言葉に近いのに最初は少々抵抗を感じたが、それもすぐに慣れてしまう。

いい物語を紡ぐ人だなぁ、と改めて感心。


「ふしぎ草紙」という題名だが、勿論怪談ではない。

京極夏彦の言葉を借りれば「世の中に不思議な事など何もない」というように、妖しの現象は全て人の心が生み出す有様を宮部流に描いている。

例えば、鬼火と思ったものが、実は人の心に灯る温もりだったりと、作者の人間を観る優しさが縦横に出ている。


本所深川に纏わる七不思議を描きながら、人間の持つ優しさ、人情、そして人と人との温かい触れ合いを映し出した心温まる短編集。


本領発揮!の宮部みゆき傑作作品だ。



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★おすすめ宮部みゆき:おすすめ面白い傑作ミステリー小説『龍は眠る』宮部 みゆき著

宮部みゆきのおすすめミステリー小説。おすすめ宮部みゆきのミステリー小説。
宮部みゆきの傑作ミステリー小説。


第45回日本推理作家協会賞長編部門受賞作品。


嵐の晩だった。

雑誌記者の高坂昭吾は、車で東京に向かう道すがら、道端で自転車をパンクさせ、立ち往生していた少年を拾った。

何となく不思議なところがあるその少年、稲村慎司は言った。

「僕は超常能力者なんだ」。

その言葉を証明するかのように、二人が走行中に遭遇した死亡事故の真相を語り始めた。

それが全ての始まりだったのだ…

宮部みゆきのブロックバスター待望の文庫化。


宮部みゆきの超能力者ものだ。



賛否両論あるでしょうが、自分的にはかなり好きな小説です。

自分も高坂さんと同じように、「こいつはホントに超能力者なのか?直也とどっちを信じればいいんだ?」と、疑いながら、迷いながら読んでいきました。

その上に謎が重なり、気付くと物語がどのような終焉を迎えるのか気になって気になって、一気に読んでしまいました。

けしてハッピーエンドではないのですが、すごくいい話でした。

二人の少年(青年)に振り回されている高坂さんの迷いや戸惑い、

サイキックとしての苦悩など、とてもリアルでした。




時代劇ものも素晴らしいですが、この人の書く『少年』の描写は特筆すべきものがあると思います。

自分の能力に苦悩しながら、生きていく少年と青年2人の苦しみを『大人の』目線で見る男性の対比。

大好きな作品のひとつです。



宮部みゆきの小説には、自然に超能力者が登場してきて、うっかりすると世の中にいるんじゃないかと思うくらいだ。

ただ脳天気な人は1人もおらず、超能力者たちはみんなして、悲しみを背負っているのだけれど。

なかでも、いちばん背負っているモノが大きな人が、この龍は眠るに出てくる、稲村慎司と織田直也だろうか。

突然、人の気持ちがどんどん聞こえてきたら、うるさくてかなわないだろう。そりゃ大変だ。笑い事ではない。


そんな大変な人たちが主役なのだが、ハッピーエンドになっているので救われる。

宮部みゆきの小説は、ハッピーエンドは少なく、あったとしてもハッピーへの予感くらいなのだが、この龍は眠るは、きちんと主人公が幸せになっているところまで描かれている。

それというのも、稲村慎司と織田直也という超能力者が切なすぎるからだろうか。



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★宮部みゆきのおすすめミステリー小説:おすすめ面白いミステリー小説『魔術はささやく』宮部 みゆき著

おすすめ宮部みゆきのミステリー小説。宮部みゆきのおすすめミステリー小説。

日本推理サスペンス大賞受賞作品。

宮部みゆきの初期作品の中では最高傑作。


それぞれは社会面のありふれた記事だった。

一人めはマンションの屋上から飛び降りた。

二人めは地下鉄に飛び込んだ。

そして三人めはタクシーの前に。

何人たりとも相互の関連など想像し得べくもなく仕組まれた三つの死。

さらに魔の手は四人めに伸びていた…。

だが、逮捕されたタクシー運転手の甥、守は知らず知らず事件の真相に迫っていたのだった。



宮部さんならではの盛りだくさんの構成と登場人物で読者を満足させてくれます。
 
法の網を潜り抜けて、犯罪などとは全く関係ないと言うような顔で過ごしている人たちにも、罪悪感という下意識に刻み込まれているものまでは、消し去ることがでずきないというのも業だと思いました。

そんな罰されない犯罪者をその下意識に働きかけることによって自殺という形で罰してしまうのだから、これはまさに魔術でしょう。
 
自殺の謎が明らかになるにしたがって、も一つの真相が分かってきます。

お楽しみに・・・。


宮部みゆきの初期の作品であり傑作ミステリー。

都合の良い設定や未熟な部分もありますが、 何と言っても宮部さんの長所である登場人物の描写が秀逸です。

登場人物が物語の中で生きています。

最初は、ミッシングリンク物か、なかなか魅力的だけど、 ちょっとありきたりかな、と思って読み進めました。

ところが、事件そのものは作品の中盤でほぼ解決してしまうんですね。

そして、それからがこの作品の本題となります。

単なる謎解きのミステリーでは無く、人間を書こうという作者の思いが伝わってきます。

長編でありながら比較的コンパクトにまとまっていて、とりあえず宮部作品の何たるかを知るには、格好の1冊と思われます。


最後も(いい意味で)驚愕でした。

著者に脱帽です。

頭が上がりません。


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★面白い!どんでん返しがすごい衝撃の結末のミステリー小説『カリスマ』新堂冬樹 (著)

最後にやられた!と思えるオススメのミステリー小説、最後のどんでん返しがすごい傑作ミステリー小説、衝撃の結末のミステリー小説。

面白くい、おもしろい驚愕のおすすめミステリー小説『カリスマ』新堂冬樹 (著)  


妻の病を治したい、子供を一流中学に入学させたい…。

人の弱みにつけこむ勧誘方法で、「神の郷」は設立から十年、二千人の教徒を有する宗教法人に成長した。

教祖の神郷宝仙は、金銭欲や性欲などあらゆる欲望の滅失を説く一方、自身は三百五十億の金を教徒から毟り取り、六百人の女性教徒と関係を持つ。

金や情欲に溺れる神郷の過去に何があったのか―。



著者はこれまで、街金融の若い経営者の周囲で起きる猟奇殺人から展開する『血塗られた神話』、闇の金融業を営む主人公の裏社会での抗争をリアルに描いた『無間地獄』と、自らがなりわいとする金融業界に密着した作品を描き続けてきた。

金融の詳細と劇画のようなスピード感あふれる展開を持ち味としてきた著者が新興宗教を題材にした本作では、金融業界の詳細こそなくなったものの、そのスピード感や力強さが失われることはなかった。


宗教にのめり込んだ母のおかげで、家庭でも学校でも孤立していく少年。

優しく美しかった母は鬼のような姿となり、宗教への傾倒は日増しにエスカレートする…。

そんな少年とその両親の行き着く果てを描いた、衝撃的な序章。

「なに?なに?この異常な場面は?」と思いつつも、暴力的にストーリーにのみ込まれていってしまう。

上巻では、宗教団体「神の郷」の実態とそこに引き込まれていく人々の様子が克明につづられていく。

教祖とその側近、サラリーマンとその妻。


小さな事件の積み重ねと、個々のキャラクターを丁寧に描き、下巻でのストーリーを展開させるためのコマをそろえたといったところ。

誇張して描かれる、ある種ステレオタイプの人物像はマンガ的でもある。

だが、それは読み手の想像力をいとも簡単にかきたて、登場人物の姿を明確に想像させる術だとも言えよう。

全ページめくり終えるまで、一息つく間もない。

だが、全ページ制覇したそのとたん、下巻に手が伸びてしまうことは避けられない。



この最初の序章に描かれる女の金切り声を上げる描写に、心底震えると同時にこみ上げてくる笑い。

圧倒的カタルシス。

恐ろしく残酷な描写に絶望と笑いの境界線を神業的技量で描ききる筆者の文体には衝撃を受けた。

自己欺瞞に命をかける登場人物達がすさまじい醜態をこれでもかというほど執拗にさらけ出す。

彼らの行動、言動、思考は、あまりにも惨めであり哀れだ。

しかし恐ろしいことに彼らは完全に僕自身だった。

あまりの醜い描写に何度も目を背けたくなった。

卑怯な自分が世間にさらされる恐怖におののいた。

それでもページは止められない。

彼の文体のポップネスが、僕の体を洗脳する。

多くの人はそのポップネスを下品なだけだと言う一言で片づけてしまうかもしれない。

だがプッチンプリンや松浦あやバリのアイドルのシングルを立て続けに録音したMDをむさぼり聞くカリスマを描くポップネスこそがこの作品を大傑作に仕立て上げている。

もちろんストーリー構成も結末におけるカタルシスと絶望も完璧に用意されています。

無敵!!!!!!


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