2010年12月19日

★おすすめのミステリー小説「叫びと祈り」梓崎 優 (著)

●このミステリーがすごい(2010年)
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第3位「叫びと祈り」梓崎 優 (著)


〈旅人〉斉木が世界各国で遭遇した数々の異様な謎。

全選考委員を驚嘆させたミステリーズ!

新人賞受賞作「砂漠を走る船の道」を巻頭に据えた、大型新人の鮮烈なデビュー作!


ミステリマニア書店員が薦めるこの新人のミステリーがすごい!

ミステリーマニア書店員(T&U)が「10年に一度!」と豪語する新人が登場! 同好の士であるふたりが、作品の魅力について語り合う。


T:我々ミステリーマニア書店員が大注目の作品がまもなく発売になるんですよ!

U:そうなんですよ!

T:10年に1度といっても過言ではない新人の登場! だから発売に合わせて私たちでこのすごさを騒いじゃおうというこの企画!さあ語り明かしましょう!

U:じゃあ行きますか!

T:ジャジャーン! 『叫びと祈り』(東京創元社)です!(ぱちぱち) 2008年に「砂漠を走る船の道」という短編で「ミステリーズ!新人賞」を取った梓崎優のデビュー作です!この年の「ミステリーズ!新人賞」は綾辻行人さんが選考を担当された最後の年でしたが、その綾辻さんが大絶賛されていました。

U:授賞式の帰りに電車のなかで読んで、「おお!」と思ったひとも多いはず。僕もそのひとりだし。

T:私もです。だから本になるのを楽しみにしていたんですよ!受賞作に書下ろしを加えて、この2月にいよいよ単行本刊行!

U:物語の大枠としては、世界中を飛び回るジャーナリストの斉木という男が、取材や休暇で訪れた地で不可思議な事件に遭遇し……。

T:そして最後に、繋がる……っていう、連作短編です。どの作品も楽しめるし、それぞれがまったく違うテイストなんですよね。

U:しかも作りがスゴイ凝っていて、1話目の「砂漠を走る船の道」は、タイトルから分かるとおり、砂漠――サハラ砂漠を舞台に、塩を運ぶキャラバンで起きた不可解な死の謎を解き明かす話なんだけど、出てくるキャラクターの描き方にしても、読み手の先入観を逆手にとったりする工夫が凝らしてあって、とっても巧い。

T:クローズドサークルとしての砂漠の使い方とか、世界のどこか知らない場所を舞台にするというナチュラルさが、新しいんですよ。砂漠で何故人を殺すのか、その理由は?っていうところを最後に無理なく見せることが出来てますよね。



砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦、ロシアの修道院で勃発した列聖を巡る悲劇…

ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎。

選考委員を驚嘆させた第五回ミステリーズ!

新人賞受賞作「砂漠を走る船の道」を巻頭に据え、美しいラストまで一瀉千里に突き進む驚異の連作推理誕生。

大型新人の鮮烈なデビュー作。



灼熱の砂漠、風車の回るスペインの平野、酷寒のロシアなど

世界各地を旅する主人公が行く先々で事件に遭遇します。

このように言うと、ありがちなロード・ノベル形式のミステリー

…と思われるかもしれませんが、本作はそれに終始しません。


トリックや動機は、ミステリーの固定観念を覆す清新なものばかりですし

詩情豊かな情景描写と、繊細な心情描写があいまって、

読者を遥か彼方の地へ誘います。

しかも、各話とも全く異なる味わいがあり、

飽きることなく全編読み通すことができました。


個人的には、各話とも印象深いのですが

とりわけ、エボラが発生したアマゾンの集落を舞台にした『叫び』は、

全く想像できない展開だったうえ、物悲しい情景がいつまでも心に残りました。


最注目の新鋭による鮮やかなデビュー作

ミステリーファンはもちろん、すべての読書好きにオススメしたい―

そして、好きになってもらいたい作品です。




素晴らしい作品だ。

この本の最初のレビューを書けることを誇りに思う。

ミステリーなるものは、見事に読者を騙してくれるのを、私は常に期待しているが、その期待が悪い意味で裏切られることは多い。(なんだよ、オチは? ふざけんなよ、平凡じゃないか、それはないだろ、と)

ところがこの本は見事だ。

まさか、こうくるとは思っていなかったと感激した。

読んでいて、「んっ? あれっ」と引っかかっていたところも、ちゃんと「ああ、そうだったのか!」と納得に変わった。

ごく当たり前の常識を超えた、異なる価値観への畏敬も感じられた。

感性がとても新しい。




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おすすめのミステリー小説「叫びと祈り」梓崎 優 (著)
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叫びと祈り (ミステリ・フロンティア)





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posted by ホーライ at 21:24| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

★おすすめのミステリー小説「写楽 閉じた国の幻」島田 荘司 (著)

●このミステリーがすごい(2010年)
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第2位「写楽 閉じた国の幻」島田 荘司 (著)


わずか十ヶ月間の活躍、突然の消息不明。

写楽を知る同時代の絵師、板元の不可解な沈黙。

錯綜する諸説、乱立する矛盾。

歴史の点と線をつなぎ浮上する謎の言葉「命須照」、見過ごされてきた「日記」、辿りついた古びた墓石。史実と虚構のモザイクが完成する時、美術史上最大の迷宮事件の「真犯人」が姿を現す。


作者は著名な推理作家です。

本書はミステリー形式で,主人公の不幸な浮世絵研究者が東大工学部の女性教授の助けを借りて写楽の正体を追いかける話です。

物語は途中から写楽の浮世絵を出版した蔦屋重三郎が主人公となり,写楽を世に送り出す話と交互に進み出します。
 

読み進めるうちに,作者は写楽の正体について新説を提示することが目的ではなく,なぜ蔦屋重三郎が写楽を世に送り出そうとしたのかを述べたかったのではと考えるようになりました。

表題からも感じられるように,江戸の町には閉塞感が漂っています。

蔦屋重三郎が既得権にあぐらをかく者の代表として歌舞伎役者を揶揄し,既成概念を壊そうと写楽を作り上げます。
 

写楽の絵の本質は,虚飾にまみれた役者にその本当の姿を突きつけるものだと作者は考えているようで,蔦屋重三郎にそのことを語らせます。

確かに,男が女を演じることなど歌舞伎になじみがない人には妙なものです。

名優すなわち老人が皺一つ無く,美男美女に描かれる浮世絵は,虚構のものかもしれません。
 

作者の指摘した写楽の正体はあまりにも突飛でしたが,歌舞伎や浮世絵に関する綿密な資料と時代背景の描写は単なる思いつきとは思えませんでした。

写楽に関する諸説も綿密に解説されております。

後書きを読むと,かなり長い間アイデアをねっていたようです。

 
物語は写楽の正体を主人公が指摘したところで終わりますが,不幸な主人公の今後はどうなるか,女性教授の正体はなど未解決の謎が残されたままでした。

ぜひ,続編を読みたいと思います。




私は日本美術史にうとくて、北斎と歌麿の違いさえもあやふやでしたが、とても楽しく読めました。

序盤の主人公に降りかかる悲惨すぎる境遇に、さすが島田荘司は、こういうのを書くとうまいなあ、と感心しました。

中盤、従来の説を丁寧にふるいにかけ、オリジナルの発想が徐々に塗り固められていく高揚感…あまりにも面白くて一気読みです。

終盤は、江戸時代の人間の、『世を変えよう』という心意気に涙。

最高の、歴史ミステリですよ。



日本美術史上永遠の謎である「写楽は誰なのか?」について、最も説得力のあるかつ魅力的な回答が描かれている。

「ダ・ヴィンチ・コード」にも似たスケール感あるのミステリーだ。

作者の20年にわたる構想と時空を超えた筆の展開力にぐいぐい引き込まれていく。


684頁の大作であるが、一気に読めた。人生の苦悩を背負っている主人公とそれを助ける美貌の大学教授らによって、現代の謎解きが進む。

それを江戸時代で実証するように、蔦屋重三郎などの浮世絵工房の面々がドラマを展開する。

写楽の正体である人物の仮説は、行きつ戻りつしながら証明されていく。


寛政6年5月という鍵になる年代が、種々の資料で特定されていく過程が特に面白い。

古代の化石の年代が放射性炭素年代測定法でデジタルに測定されるようなスピード感がある。

本書によって写楽の謎は解けるが、物語としては未完であり、

続篇を期待せざるを得ない。

お奨めします。




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posted by ホーライ at 21:04| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

★おすすめのミステリー小説「隻眼の少女」麻耶 雄嵩

●このミステリーがすごい(2010年)
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第4位「隻眼の少女」麻耶 雄嵩 (著)


古式ゆかしき装束を身にまとい、美少女探偵・御陵みかげ降臨!因習深き寒村で発生した連続殺人。

名探偵だった母の跡を継ぎ、みかげは事件の捜査に乗り出した―。


異常だ。

この作品に比べたら今までの麻耶の作品や数多あるミステリで探偵が騙ってきた推理など茶番だと思われるほどの圧倒的な完成度。

恐らくミステリ作家なら誰もがこうした作品を一度は目指すだろうが、誰一人為し得なかった作品だろう。

生半可な努力と思考力、発想だけではこの壮大な伽藍は築けまい。

筆者が処女作「翼ある闇」以降ずっと問題にしてきた命題が漸く実を結んだようにも見える。

この極点に達した麻耶雄嵩が、今後創作活動を続けていけるのかということだけが不安だ。

そして一読しただけでは私も気づかず恥ずかしい限りなのだが、この「問題」は単に事件の推理だけに適応されるのではなく動機を含めドラマ部分に密接に影響していることは間違いない。

静馬の感情やエピローグでのみかげの行動だけでなく、そもそも2003年の犯人の動機すら…そうした視点で見ると全く違った様相が見えてくる。

やはり異常な作品である。

とはいえ複雑で読者を突き放した作品ではないので、誰でもお気軽に手に取ってくれればいいと思う。

ドライな探偵と死相漂うワトソンの軽妙な掛け合いや茶目っ気に溢れる文章は読んでいるだけでも頬が緩む。


萌え巫女姿の探偵、訳ありで自殺願望ありのワトソン役の大学生が偶然(?)遭遇する古き信仰が残る旧家での連続首斬り殺人。

犯人は?

動機は?

その18年後にまた同じ事件が発生!模倣犯か?

それとも連続殺人なのか?

真相は?


著者の作品及び文藝春秋からすると単なる正統派で終わるわけないと思いながら読んでいましたが、やはり後味の悪さは用意されていましたね。

しかも従来の作品に勝るとも劣らない衝撃。

本格ミステリとして傑作のうちに完了出来るものを最後にひっくり返す、この読後の後味の悪さは毎回なんとも言えませんね、病みつきになります。

…という従来の作者の路線そのままであると了解してお読み下さい。

巫女さん姿の萌えな表紙のみで判断すると後でしっぺ返しに合います。

後味の悪い結末がアナタを待っています、でも間違いなく本格。


そして怪作。

傑作。

この作品に出逢えて、本当に良かったと思う。


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posted by ホーライ at 13:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月18日

★おすすめのミステリー小説「悪の教典」貴志 祐介

●このミステリーがすごい(2010年)
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第1位「悪の教典」貴志 祐介 (著)


とびきり有能な教師がサイコパスだったとしたら、その凶行は誰が止められるのか──

ピカレスクの輝きを秘めた戦慄のサイコ・ホラー。

●2010年度「このミステリーがすごい!」第1位

●「週刊文春ミステリーベスト10」第1位

●第1回山田風太郎賞


学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は高いIQと好青年の貌を持っていた。

ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー。


イケメンで語学堪能。格闘技を含むスポーツもでき頭脳は明晰。こんなハスミンが人を殺しまくる。

なぜ彼はクラスを支配しようとしたのか、全くわからない。

けど下巻後半の暴走状態にハスミンを何故か応援していた。

うまく逃げられますように、みんなが死にますようにって(笑)。

こんな私は大藪春彦のファンだったりする。

この下巻の後半部分はデビュー作の「黒い家」のクライマックスを彷彿とさせる。

主人公への共感を得る人がほとんどいないだろうから、かなり賛否両論が出るだろうなって思った。

個人的には花丸なんだが。




貴志祐介さんの新刊です。

表紙の黄色に黒いカラスのイラストが何とも不気味で 読む前から嫌な感じがしました。

そしてその通り、読み進みに連れて、その嫌な感じはどんどん膨れ上がって行きましたが、 先が気になって本を閉じれない、つまりどんどん物語に嵌って行ってしまいました。

主人公の蓮実(はすみ)は今まで読んだ本の中でもトップと言って良いほど 邪悪で冷酷極まりない人間(人と言えるのかすら疑問ですが)。

それ程までではないけれど、この本の中には嫌な教師、自己中心的な高校生等、嫌な人間が勢揃いしています。

けれど、そこにはきちんと「正義」を貫こうとする人もいて救われます。

6章434ページの長編ですが、文字の大きさ、会話の多さ、 そして展開の速さで飽きる事無く一気に読めます。

下巻への期待が高まる仕上がりになっています。



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posted by ホーライ at 18:20| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月14日

おすすめ名作古典ミステリー『僧正殺人事件』ヴァン・ダイン (著)

コック・ロビンを殺したのはたあれ。
「わたしだわ」と、雀がいった!

マザーグースの童謡につれて、その歌詞のとおりに怪奇残虐をきわめた連続殺人劇が発生する。
無邪気な童謡と無気味な殺人という鬼気せまるとり合せ! 
名探偵ヴァンスの頭脳は冴えて、一歩ずつ犯人を追いつめる。『グリーン家殺人事件』と比肩される本格派の巨編である。


もはや超古典的作品といっても過言でないかもしれません。
けれども面白い!

知性の塊で、ともすると嫌みなヴァンスのキャラは引き立っています。
ペダンティックな彩りで貫き通された独特の雰囲気が、これまたいい味を出していますが、
このような古典的作品がもっと日の目を浴びてもいいかなと思います。



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