――ゴミ箱なんて、覗くもんじゃない。
小学五年生の我茂凰介は、母親を癌で亡くす。
幼なじみの水城亜紀の家にも不幸は伝染する。
亜紀の母親が遺書を残して墜死したのだ。
大学病院の精神科病棟に勤務する二人の父親は、互いに相手の狂気を疑い始める。
事件に関するささいな疑惑が二組の父子の精神を蝕み、不幸はさらに連鎖して……。
本格ミステリ界に新風を吹き込んだ若手作家が贈る“家族”をテーマにした驚異的な本格ミステリ。
人間は、死んだらどうなるの?―いなくなるのよ―いなくなって、どうなるの?―いなくなって、それだけなの―。
その会話から三年後、鳳介の母はこの世を去った。
父の洋一郎と二人だけの暮らしが始まって数日後、幼馴染みの亜紀の母親が自殺を遂げる。
夫の職場である医科大学の研究棟の屋上から飛び降りたのだ。
そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが…。
父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは?
話題作『向日葵の咲かない夏』の俊英が新たに放つ巧緻な傑作。
静かな筆致なのに力強いリーダビリティで、物語世界を次々に繰り出します。
すっかりある 人物に疑いをかけたままラストまで引っ張られました。
「やられた!」とは思うのですが、裏切られたというより物語を楽しませてもらったという満足感です。
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