2009年02月12日

おすすめ本格ミステリー『シャドウ』道尾秀介(著)

2007年 第7回本格ミステリ大賞受賞作品。

――ゴミ箱なんて、覗くもんじゃない。

小学五年生の我茂凰介は、母親を癌で亡くす。
幼なじみの水城亜紀の家にも不幸は伝染する。
亜紀の母親が遺書を残して墜死したのだ。

大学病院の精神科病棟に勤務する二人の父親は、互いに相手の狂気を疑い始める。
事件に関するささいな疑惑が二組の父子の精神を蝕み、不幸はさらに連鎖して……。

本格ミステリ界に新風を吹き込んだ若手作家が贈る“家族”をテーマにした驚異的な本格ミステリ。


人間は、死んだらどうなるの?―いなくなるのよ―いなくなって、どうなるの?―いなくなって、それだけなの―。

その会話から三年後、鳳介の母はこの世を去った。
父の洋一郎と二人だけの暮らしが始まって数日後、幼馴染みの亜紀の母親が自殺を遂げる。
夫の職場である医科大学の研究棟の屋上から飛び降りたのだ。

そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが…。

父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは?

話題作『向日葵の咲かない夏』の俊英が新たに放つ巧緻な傑作。

静かな筆致なのに力強いリーダビリティで、物語世界を次々に繰り出します。
すっかりある 人物に疑いをかけたままラストまで引っ張られました。

「やられた!」とは思うのですが、裏切られたというより物語を楽しませてもらったという満足感です。


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おすすめ本格ミステリー『容疑者Xの献身』東野圭吾(著)

2006年 第6回本格ミステリ大賞受賞作品。
直木賞受賞作。

ガリレオシリーズ初の長篇。

「それは」湯川は少し間を置いてからいった。
「あなたは真実を何も知らない、ということです」

花岡靖子は、別れてからもしつこくつきまとう元夫をついに殺害してしまう。
アパートの部屋で途方に暮れる彼女に救いの手を差しのべたのは、隣室に住む数学教師、石神哲哉。
彼が警察を欺くため用意した「完璧な防御」とはいったい? 

ベテランの筆が冴える、企みにみちた倒叙ミステリ。
名探偵と名犯人、天才二人の息づまる頭脳戦を見逃すな! 



天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。
彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。
だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。


数学の証明の手法と事件の解決方法を関連付けるところなど、登場人物と事件が上手くかみ合っていて面白く読めました。
数学や物理学が嫌いな人もいるでしょうが、変に専門的な話は出てこず、あくまでも「謎解き」を彩るために使われているだけなので、ご安心を。


物語の組み立て方が上手いというか、最後に「あっ」と言わせるトリックもミステリとしてなかなかのものだと思います。


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おすすめ本格ミステリー『生首に聞いてみろ』法月綸太郎 (著)

2005年 第5回本格ミステリ大賞受賞作品。「このミステリーがすごい!」第1位。

石膏像の首を切ったのが美術マニアのしわざでないとすれば、江知佳さんに対する殺人予告の可能性が高い

現代彫刻家の川島伊作は、自分の一人娘をモデルにした石膏像を死の直前に完成させた──はずだった。
だが、あろうことか、遺作の像の首は侵入者の手によって切断され持ち去られてしまったうえ、当の娘も謎の失踪を遂げてしまい……。

新本格の旗手が、満を持して放った“悲劇のパズル”。
起きなよロスマク、あんたの仲間がやって来たぜ。


読み終わって鳥肌が立った。
物語は地味だ。

事件は淡々とすすみ唐突に終息を迎える。
息づまるサスペンスも残酷な描写もない。
けれど、探偵がパズルを組み立てたとき、僕たちは想像もしなかった絵を見せられる。
それまで思い描いていた世界が名探偵の導きで一変するのだ。

導き出されるのは事件の構造だけではない。
おぞましい犯人の悪意と、それにおどらされた被害者たちの悲劇。
僕たちはトリックだけではなく、物語のホントウの意味を知るのだ。

余分なものを削ぎ落とした探偵小説がこんなにも美しく輝くなんて。
何十年も昔に出された問題と真っ正面からぶつかり合ってくれた探偵法月綸太郎と作家法月綸太郎に心からお礼を言いたい。


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おすすめ本格ミステリー『葉桜の季節に君を想うということ』歌野晶午 (著)

2004年第57回日本推理作家協会賞、 第4回本格ミステリ大賞受賞作品

日本に桜の木がどれだけある。
どれだけ見て、どれだけ誉め称えた。
なのに花が散ったら完全に無視だ。

〈何でもやってやろう屋〉を自称する俺の名は、成瀬将虎。

弟分の高校生が久高愛子って子にゾッコンなのだが、どうやら彼女の爺さんが霊感商法がらみの事件に巻き込まれて命を落としたらしい。
元私立探偵(見習い)だった俺は、事の真相を究明すべく体当たりの捜査に乗り出すが……。

新本格第一世代の雄が、読者の目から鱗をこそげ落とす!

あらゆるミステリーの賞を総なめにした本作は、必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本です。

たぶん、タイトルに引かれて買った人が多いのだと思うが…。
タイトル買いした人のことはともかく、ミステリ史上に残る傑作であることは間違いない。
これほど騙された作品は、しばらくなかった。

トリックといい、テーマといい、こんなんありかよ、と叫びたくなってしまう。
 
ともかく、先入観なしに読んで欲しい一冊だ。


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おすすめ本格ミステリー『オイディプス症候群』笠井潔 (著)

2003年 第3回本格ミステリ大賞受賞作品

密室は探偵にたいして閉じられている。
しかし孤島は被害者や、被害者候補にたいして閉じられている。

エーゲ海に浮かぶミノタウロス島に呼び集められた10人の男女。
招かれざる客として島に上陸した謎の日本人青年・矢吹駆は、本土との連絡を絶たれ巨大な密室と化した孤島の館で、わが物顔に跳梁する稀代の殺人鬼と対決する。

本格ジャンルのあくなき探究者・笠井潔のライフワーク、〈矢吹駆シリーズ〉第5弾!

10年ぶりに発表される矢吹シリーズ最新作。

ギリシアの孤島を舞台にして、本作ではミシェル・フーコーの思想との対決があります。
ミステリーとしても読み応え充分の大作。

笠井ファンでなくとも必読です。


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