2009年02月11日

おすすめミステリー『禁断のパンダ』拓未 司 (著)

第6回(2008年)「このミステリーがすごい!」大賞

柴山幸太は神戸でフレンチスタイルのビストロを営む新進気鋭の料理人。
彼は、妻の友人と木下貴史との結婚披露宴に出席し、貴史の祖父である中島という老人と知り合いになる。
その中島は人間離れした味覚を持つ有名な料理評論家であった。
披露宴での会話を通じて、幸太は中島に料理人としてのセンスを認められ、その結果、中島が幸太のビストロを訪問することになる。

一方、幸太が中島と知り合った翌日、神戸ポートタワーで一人の男性の刺殺体が発見された。
捜査に乗り出した兵庫県警捜査第一課の青山は、木下貴史の父・義明が営む会社に被害者が勤務していたことをつかむ。
さらには義明も失踪していることを知り…。

『このミステリーがすごい!』大賞第6回2008年大賞受賞作。


はっきり言って、素直に面白いです!!
ただしそれは、ミステリー小説としてではなく、美食を題材にした普通小説としての面白さです。

一応、全編を通してミステリー的な匂いは漂っていますが、それは物語を進行させるための少量のスパイスとしてしか機能していません。
そのため、この小説のミステリーとしての評価には難しいものがあります。
骨太のミステリーを楽しみたい、という人にはオススメできませんが、私としては充分に面白かったです。

面白ければジャンルなんてどーだっていいじゃん!!と思える世界観を持った作品です。


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おすすめ爽やかミステリー「屋上ミサイル」山下貴光 (著)

第7回(2009年)「このミステリーがすごい!」大賞

「読みはじめてすぐ、今回の大賞はこれだ!と確信した。キャラと会話は抜群。文章のセンスもいい。自信をもって推薦します。私も屋上部に入りたい」
大森 望(翻訳家・評論家)


「前半の伏線が綺麗にはまってくる後半に随所で感心。口当たりのいい青春活劇に仕上がっている」
香山二三郎(コラムニスト)


大統領がテロ組織に拉致監禁されるという大事件がアメリカで発生していたものの――
日本の高校生たちにとって、それは遠い国の出来事だった。
それよりも、もっと重要なことがある。
例えば、校舎の屋上でスケッチをすることだとか。

美術の課題のため、屋上にのぼった高校二年生の辻尾アカネ。
そこで、リーゼント頭の不良・国重嘉人や、願掛けのため言葉を封印した沢木淳之介、自殺願望を持つ平原啓太と知り合う。
屋上への愛情が共通しているということから、国重の強引な提案で“屋上部”を結成することになった四人。
屋上の平和を守るため、通行人を襲う罰神様騒動、陸上部のマドンナ・ストーカー事件、殺し屋との遭遇などに巻き込まれることになる。
それらはすべて、ひとつの事件に繋がっていた!

泣きあり笑いありの非常に気持ちのいい青春ミステリでした!

何より、会話回しのテンポやセンス(適度な温度感がいいです)、 主人公格4人のキャラ設定や個性、 ダイミナミックな展開、キレイなオチ、 張りまくった伏線の見事なまでの回収など みどころは大いにあります!

あまり肩ひじ張らずにサラッと読める一冊なので、 普段本格ミステリばかりの方などいかがでしょうか??


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屋上ミサイル (このミス大賞受賞作)






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2009年02月10日

おすすめミステリー「路傍」東山 彰良 (著)

2009年 (第11回)大藪春彦賞

二十八のいま、輝いて見えるものなんか、なにひとつない。
学もカネも仕事もない船橋のビート・ジェネレーションが房総半島を突っ走る。

これが2008年の『オン・ザ・ロード』だ。


今までの東山彰良の作品の中で、1番殺伐としている小説。
もちろん、いつもの笑いの要素もふんだんに盛り込まれているが、人生に追い詰められた30近い男達の絶望的な、だが儚い希望のある青春群像だろうか。

連続短編集だが一気に読みきるにはいい分量。


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おすすめミステリー「すじぼり」福澤 徹三 (著)

2008年(第10回)大藪春彦賞

少年の瞳にうつる、壮絶に散ったやくざの生きざま。

ひょんなことからやくざ事務所に出入りすることになった亮。
時代に取り残され、次第に生きる道を失っていく昔ながらの組の最期に立ち会う少年の目を通して、一つの時代の終焉を哀切と共に綴る瑞々しい青春極道小説!


北九州市に住む滝川亮は地元の私立大学4年生で父親と二人暮らし。
就職の当ても無く、卒業もきわどい有様だ。
亮はかつて東京に居たが、父親が事業に失敗し中学のとき父の実家がある北九州市にきたのだった。
父はタクシー運転手をし苦労して息子を大学にやったが、無目的に日々を過ごす亮との仲はよくない

ある日亮は、悪友の翔平と和也にそそのかされて、繁華街のクラブの金庫の大麻をくすねる。
やくざに追われ逃げ込んだバーで、亮は速水という男に助けられる。
速水は小さなやくざ組織速水総業の組長だった。
ひょんな出会いから、亮は速水総業に出入りし、19歳の下っ端組員・松原にパソコンを教える羽目になる

速水総業には、ほかに武闘派の若頭・武石、風俗担当の若頭補佐・目黒、債権取立て専門の尾崎がいた。
速水総業は任侠道を律儀に守ろうとする古い体質の集団だった

やがて友人の和也が自分を速水の配下だと虚勢を張って事件をおこし、それが発端で速水総業は、対立組織仁龍会との凄惨な抗争に突入してゆくことになる。

世話になった速水を助けようと真剣に苦悩し、もがく亮――。
物語は父と子の対立と和解を織り交ぜつつハイスピードで展開する

アウトローの世界を描きながら何故か哀感切々たるものが心の奥底から吹き上げてくる。見事な青春小説である。


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おすすめ青春ミステリー「サクリファイス」近藤 史恵 (著)

2008年(第10回)大藪春彦賞
 
ただ、あの人を勝たせるために走る。それが、僕のすべてだ。

勝つことを義務づけられた〈エース〉と、それをサポートする〈アシスト〉が、冷酷に分担された世界、自転車ロードレース。
初めて抜擢された海外遠征で、僕は思いも寄らない悲劇に遭遇する。
それは、単なる事故のはずだった――。

二転三転する〈真相〉、リフレインの度に重きを増すテーマ、押し寄せる感動!

青春ミステリの逸品。

これは「サイクルロードレース」という、日本人にはまだ馴染みの薄いスポーツに人生をかけていこうとする若者の物語。
ロードレースならではのルール、組織、葛藤、問題をこれほど見事に盛り込んだ「小説」が日本でやっと生まれた、記念すべき作品ではなかろうか。

主人公は自転車ロードレースのプロチームに所属する「アシスト」。
アシストとは、リーダーたる一人の選手の為に走る、支える存在。
でも、彼らがいるからこそ、リーダーは勝利への責任を負っているのだ。

「サクリファイス(犠牲)」とは、はたして何なのか、そして誰なのか。
最後まで気をゆるませない展開と、可能性に満ちたラストシーンに、読後は知らずに涙していた。

ロードレースのファンなら、読んで損なし。そして、これからロードレースを知る人にも。


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