柴山幸太は神戸でフレンチスタイルのビストロを営む新進気鋭の料理人。
彼は、妻の友人と木下貴史との結婚披露宴に出席し、貴史の祖父である中島という老人と知り合いになる。
その中島は人間離れした味覚を持つ有名な料理評論家であった。
披露宴での会話を通じて、幸太は中島に料理人としてのセンスを認められ、その結果、中島が幸太のビストロを訪問することになる。
一方、幸太が中島と知り合った翌日、神戸ポートタワーで一人の男性の刺殺体が発見された。
捜査に乗り出した兵庫県警捜査第一課の青山は、木下貴史の父・義明が営む会社に被害者が勤務していたことをつかむ。
さらには義明も失踪していることを知り…。
『このミステリーがすごい!』大賞第6回2008年大賞受賞作。
はっきり言って、素直に面白いです!!
ただしそれは、ミステリー小説としてではなく、美食を題材にした普通小説としての面白さです。
一応、全編を通してミステリー的な匂いは漂っていますが、それは物語を進行させるための少量のスパイスとしてしか機能していません。
そのため、この小説のミステリーとしての評価には難しいものがあります。
骨太のミステリーを楽しみたい、という人にはオススメできませんが、私としては充分に面白かったです。
面白ければジャンルなんてどーだっていいじゃん!!と思える世界観を持った作品です。
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