2009年02月11日

おすすめ泣ける!ファンタジー・ミステリー『四日間の奇蹟』浅倉 卓弥 (著)

第1回(2003年)「このミステリーがすごい!」大賞

「描写力抜群、正統派の魅力」「新人離れしたうまさが光る!」「張り巡らされた伏線がラストで感動へと結実する」「ここ十年の新人賞ベスト1」と絶賛された感涙のベストセラーを待望の文庫化。
脳に障害を負った少女とピアニストの道を閉ざされた青年が山奥の診療所で遭遇する不思議な出来事を、最高の筆致で描く癒しと再生のファンタジー。


過去これほど何度も泣いた本は無い。

これはやばいだろ、ってくらいに泣きました。
電車で読んでいても、細切れで読んでいても、すぐに感情移入してしまう。
物語の最後には声をあげて泣き続けてしまった。(思い出した今は鼻の頭が赤い。。。。。)

読み進めて真理子のやさしさ痛いほど感じたからこそ、搾り出すように苦しさを語る彼女から目を離せなかった。
救ってあげたかった。真理子を抱きしめてあげたかった。

神様がくれた四日間はとても長く読み終わった今となってはとても短かった。

この作品を読んで、自分も救われた部分があったかもなぁ…って思ってたりして。


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2009年02月10日

おすすめ海洋冒険小説「太平洋の薔薇」笹本 稜平 (著)

2004年(第6回)大藪春彦賞 

伝説の名船長・柚木静一郎は最後の航海を迎えていた。
横浜への帰路を襲った海賊の罠。
船を乗っ取った彼らの目的は、積荷や身代金ではなかった。
裏で、悪名高いテロリストが糸を引いていたのだ。
乗組員の命を楯に取られ、柚木は無謀とも言える嵐の海への航海に挑んでいく。

同じ頃、ロシアでは100トンにも及ぶ、史上最悪の生物兵器が盗み出されていた―。

第6回大藪晴彦賞受賞。
2004年度版 このミス 13位

伝説の船長柚木の最後の航海は老朽船「パシフィックローズ」。

しかし、この老朽船がテロリストにより占拠され、柚木らはロシアへ向かうように指示される。
ロシアで待ち受けるのは旧ソ連時代の驚異の生物細菌兵器。
有効な解毒剤がないため、驚異の兵器として封印されていたこの兵器を巡り、日・米・露、それぞれの思惑が交錯する。

テロを阻止せんとする柚木。柚木を懸命に捜索する娘の夏海、そして、兵器を開発し米国へ亡命した科学者ザカリアンなど、キャラクターのたてかたもうまくできている。

たしかにディテールの甘さがあるし、たとえば、用意周到なテロリストが、後半急に弱くなる!!など、作者のご都合ですすむ展開等、欠点もある。
しかしこれらの欠点を差し引いても、十分に優れた海洋冒険小説であり、一読の価値がある作品として、おすすめできる。

同じ年に「終戦のローレライ」という海洋冒険小説の怪物がいなかったら、もっと注目を集めた作品だと思う。


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2009年01月25日

おすすめファンタジー「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」村上 春樹 (著)

高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語、〔世界の終り〕。
老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれた〈私〉が、その回路に隠された秘密を巡って活躍する〔ハードボイルド・ワンダーランド〕。

静寂な幻想世界と波瀾万丈の冒険活劇の二つの物語が同時進行して織りなす、村上春樹の不思議の国。

作品冒頭、巨大なエレベーターでポケットのコインを数える印象的なシーン。
そして、金色の一角獣、ピンクの太った娘、老博士、夢読み、影、やみくろ、歌の消失した世界……
作家の豊かな想像力を見せつける数々のキーワード。

2つの話が並行的に語られるが、あまり気にせず本の順序通りに読み進めると、不思議なシンクロ感が味わえる。
意表をつく結末も、読む者におおきな宿題を投げつけられたようで、私自身未だ折に触れて読み返してしまう要因かもしれない。


「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」という作品は2つの世界が交互に現れる。
ハードボイルド・ワンダーランドでは時間が加速したり減速したりひっきりなしに事件が起きて「私」はいきつくことがない。
それに対し世界の終わりではゆったりとした時間が流れる、そして「僕」は光を失い「影」と別れる。

生命の繰り返しがつづき人は記憶を失う。
つまり、世界が「終わる」とは時間・空間の均質化なのである。

世界自体は続くのではあるがそれは、「終わる」ということに等しいのだろう。

ところで、私たちは今科学が発達したいわゆる文明社会というものに生きているが、このような均質化が身近なところに潜んではいないだろうか?

タレントがはしゃぐだけのテレビ番組、いつ動作しても同じ結果しか出ないコンピューターハードボイルド・ワンダーランドで技術の発達が世界の終わりの危機をもたらしたように現代の科学技術も世界を終わらせうるものではないのだろうか?


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2009年01月24日

おすすめ冒険もの「羊をめぐる冒険」村上 春樹 (著)

これは楽しい!!

いわゆる「僕とねずみ」シリーズ初期三部作の締めくくりと言われているが、本書は単独で読んでもストーリー展開にワクワクできるエンターテイメント作品だと思う。
読み進むうちに意外に早く終了してしまうボリュームの少なさが残念なぐらいだ。

シリーズ原点とも言えるような過去のエピソードで物語は幕を開ける。
話は現代に転じて主人公たちは唐突に不可思議な状況に中に投げ込まれる。
村上作品で特徴的な展開だ。

さらに話は過去の中国から現代の北海道へと展開し、ひとりぼっちとなった主人公は「羊男」に遭遇し物語は結末を迎える。
そしてエピローグで主人公は、あの故郷へと回帰していく。

プロットの発想はSF的でさえある本書は、傑作と呼ぶに値すると思う。
後年の「ねじまき鳥クロニクル」に通じるエピソードや、村上作品のモチーフを探すのも楽しい。

(できたら「風の歌を聴け」⇒「1973年のピンボール」⇒「羊をめぐる冒険」⇒「ダンス・ダンス・ダンス」の順に読むと良い。)



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おすすめのファンタジー「赤朽葉家の伝説」桜庭 一樹 (著)

「山の民」に置き去られた赤ん坊。
この子は村の若夫婦に引き取られ、のちには製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれて輿入れし、赤朽葉家の「千里眼奥様」と呼ばれることになる。
これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。――

千里眼の祖母、漫画家の母、そしてニートのわたし。
高度経済成長、バブル崩壊を経て平成の世に至る現代史を背景に、鳥取の旧家に生きる3代の女たち、そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の血脈を比類ない筆致で鮮やかに描き上げた渾身の雄編。


未来が視えるという万葉の不思議な力。
その力は、製鉄業を営む赤朽葉家を 窮地から救ったこともある。
しかし、自分にとって大切な人たちの未来を視てしまうこともある。
未来を知ってしまっても変えることはできない。
ただ運命に向かって突き進む人たちを見守ることしかできない万葉の姿は、胸を打つ。

また、時代が大きく変わる中、流されることなく己の信念を貫き 通した万葉の娘毛毬の生きざまはすさまじい。
生きるということは、こんなにも 激しいことなのか。

ラストの毛毬の娘瞳子の万葉への思いには、ほろりとくる ものがあった。
赤朽葉家に関わる人々が織りなす物語も、切なくてほろ苦い。

これから、瞳子そして私たちが生きる未来はどうなっていくのだろう?

自分自身の人生についても、考えさせられるものがあった。



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